2011年05月20日

新章【佐用の森便り】No.1

被災地NGO恊働センターです。

6月26日より、兵庫県佐用町での山林整備事業を再開いたします。
それにともない久しぶりの現地レポートとなります。
社会福祉協議会の江見さんにご尽力いただき
代表の村井、佐用町出身のFくん、新スタッフの境さんが
奥海(おねみ)地区へご挨拶に伺いました。

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5月18日、奥海 挨拶まわり "Fくん"
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6月26日から再開となる佐用町での山林整備事業のため、奥海(おねみ)に行ってきまし
た。
神戸の事務所で働く私にとって初の出張で、それが事業のための挨拶まわり──と言えば
不安を抱いた新人営業マンのようですが、私にとっては久々の地元です。汗ばむほどに晴
れ渡った空の下、慣れた道を愛しのマイカーで思う存分走り回ってきました。

しばらく見ないうちに山は緑に染まり、空は青く、信号の少ない道を走れば隣で川面がきらめ
く。我が故郷・佐用町とは、少年時代に見た夏の風景のようなところでしょうか。
そんな事を考えていると、指示器を点灯させずに左折するもみじマークに追突しかける、そ
れもまた佐用町です。

さて、奥海についての説明になりますが、ここは旧佐用町(現在の佐用郡佐用町は、佐用郡
内にあった「上月」「南光」「三日月」「佐用」の四町が合併している)にあたり、峠ひとつ越え
ればそこは岡山県。かつて宿場町として栄えた平福とは遠く離れていたせいもあり岡山県側
との交流が深く、数十年前までは岡山県として地図に載っていました。
古い文献を紐解くと、奥海は今でこそ山の中だがかつては海の底であった、千年前にはこの
場所に神を祭り人々が住んでいたなどと、驚くべきストーリーがいくらでも出てきます。
ですが現代人にとってもっとも驚くべきなのは、「熊や猪が歩いとってもワシら通報せぇへん。
奴らの姿を見ん日のほうが少ないで、いちいち通報しよったらキリがない」と語られる奥海の
日常でしょう。

自然の驚異を身近にしながら生きる奥海の人々は、しかし実に穏やかです。
一回目こそ地元行政からの紹介がないと立ち入りにくいものがありますが、何度か足を運ぶと
親身になってくださり、協力を惜しまない心の広さがあります。土地もまた山奥の村落です
が、ひらけた谷間に広大な田畑があり、狭苦しさを感じさせません。

佐用町の水害の原因は山林の整備が十分でないからである、と始めた間伐作業を指導して
くださったのは、奥海に住む安本さんです。昨年まだ暑い時期から安本さんの下で知識と技
術を学んでいたのですが、雪が積もる冬は危険であるため間伐ができません。
そのため4月から再開の予定だったのですが、直前に起こった東日本大震災への注力のた
め、再開が遅れました。
今回はそのことをお詫びし、6月からまたよろしくお願いいたしますと挨拶を行う予定だったの
です。

社会福祉協議会の江見さんに手配をしていただき、奥海に行ったのは代表の村井、私、先
月からアルバイトスタッフとして手伝いに来てくれている境さんです。
境さんは私と同年齢の女性ながら、東日本大震災を機に被災地救援のNGOの世界を知り、
単身飛び込んできたという熱い心の持ち主です。

代表自ら出向き、強力なパートナーまで同行してくれた今回、私が奥海でどう動いてきたの
かというと──お茶会に参加して土産にお菓子を貰って帰りました。これから何度も通います
が怪しい者ではないですよ、という顔見せでしたので、活躍は今後にご期待ください。
でも、恒例のお茶会に乱入してバナナを食べて名刺を置いて帰った青年は、忘れ得ない怪
しい印象を残したかもしれませんね!

改めて今後の活躍にご期待ください。


 ※なお、ここでいう山林整備事業とはトヨタ財団2010年度地域社会プログラムの助成を受
けて活動しているものです。


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posted by 被災地NGO恊働センター at 11:29| 佐用の森便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月17日

【佐用町復興支援の再開について】-村井代表より-

みなさま、ご無沙汰しています。いかがお過ごしでしょうか?
2月の竹炭祭りでは大変お世話になりました。あらためてお礼を申し上げます。
長文になりますがお許し下さい。

昨日、福岡君と新人の境智子さん(兵庫県立大光都キャンパス)という方と3人
で久しぶりに佐用に行ってきました。東日本大震災が発生し、積み残したことが気になりなが
ら気がついたらもう5月も半ばを迎えていました。「チャコネットさん」は継続して、コミ
ュニティづくりの支援として久崎の「黒田商店」の空き店舗での活動を続けておられるそうです。頭が下がります。

久しぶりに横山支配人にも挨拶をしてきましたが、例の「どいの竹藪」に放置し
た竹の枝をダンプ数台を動かして処分して下さったとのことです。支配人と竹内さんと新人の
3人で取りかかって下さいました。もう一つの放置している「金屋」の方は、竹内さんが「あ
っちはしばらくいいよ!」と言って下さっています。ほんとにありがたいことです。
東日本支援で忙しいとはいえ、ずっと気になりながら今日まで来たのですが、正直何か重たいものが体全体にのしかかっていたのですが、このつっかえがとれました。ほんとに、ありがたいことです。このことはいつまでも忘れないようにしたいと思います。

実は昨日佐用に行ったのは、ぼちぼち佐用のプロジェクトを再開しようというこ
とで、あらためて佐用町役場や佐用町社会福祉協議会、笹が丘荘にあいさつ廻りをしてきました。もちろん東日本大震災支援を継続しながらですが、ボツボツ地元佐用町在住の(今は当センター在住ですが)福岡君を中心に再会したいと考えています。

偶然ですが、早速この週末にチャコネットが炭焼きをしたいということなので、福岡君も一緒
にやります。また、明日18日は佐用町奥海(おねみ)の集落で、佐用町社会福祉協議会主
催の「お茶会」が開かれますのでお手伝いに行きます。この奥海では、「地元学奥海実践塾」を立ち上げるために、2年かけて奥海のすべてを理解するために山林整備、
海・山・川をつなぐをコンセプトに徹底して奥海という地域とつきあおうと、意を新たにし
ています。

みなさん、お忙しいかと思いますが、また久しぶりに佐用に行ってみようか?と
思われましたら、一言お声がけ下さいませ。
電車で通っていますので、もし車出すよ!というかたがおられましたら、是非ご一報を!!

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 被災地NGO恊働センター 
   E-mail ngo@pure.ne.jp
   URL   http://www.pure.ne.jp/~ngo/
   TEL 078-574-0701 FAX 078-574-0702  
   〒652-0801 神戸市兵庫区中道通2-1-10
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posted by 被災地NGO恊働センター at 11:51| 佐用レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月03日

〜佐用からの現地レポート〜山林整備活動編 No.10

山林整備活動編No9に続いて感想です。
No9に登場する「安本さん」というのはすでに紹介しておりますが、佐用町奧海(おねみ)の山守りさんのことです。

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おねみ・山林整備(11月28日)
田舎の山奥というのは想像を絶する──とまではいかずとも、「山をなめていた。正直すまんかった」と泣きながら毛布に包まりたい程度には寒いものです。空気が冷たく澄んでおり、重労働で全身から汗が噴き出しても、空気を吸い込む肺だけは冷え切って痛むほどです。時間が経つのはあっという間なのですが、昼食のために休憩をはさむと急に腹が減ってきます。急に空腹を自覚するというか、どうやら自分が作業中に感じているよりも実際の疲れは激しいようです。それだけ全身の筋肉を使う過酷な作業だということでしょうか。それとも大学に入ってから下腹が無視できなくなってきた私だけが感じる疲れなのでしょうか…。

そういえば、昼食時に安本さんが「どんなプロでも、その木に出会うのは初めてだ。だから絶対に慢心するな」とおっしゃっていました。間伐は危険な作業ですが、この言葉を心に留めている限り大きな事故にはつながらないように思えます。

posted by 被災地NGO恊働センター at 13:30| 佐用レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月02日

〜佐用からの現地レポート〜山林整備活動編 No.9

本レポートはしばらく途絶えておりましたが、10月23日から佐用町奧海(おねみ)での山林整備活動を初めて、早1ヶ月が過ぎました。

あれから少数精鋭で11月6日・7日の両日、そして27日・28日と同じ奧海地区の山林に入ってきました。特に常連の4名は、専用の靴から作業服も揃え、相当の構えで入っております。山もかなり急坂で、チェーンソーで間伐材を切りながら身体を安定させるのに一苦労という状態でした。

今日は、これまで竹林に入っていた地元大学生の感想を以下に紹介します。

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まず竹との比較ですが、危険度が段違いです。こんなに太く重い竹は見たことがないなどと書いてはおりましたが、やはり木に敵うものではありません。このような表現を使うと不快に思う方もいるかもしれませんが、はっきりと「竹切で人は死なんけど、木の間伐はベテランでも死ぬ」とよく言われます。指導をしてくださる安本さんも、近所のおじいさんも、私の祖父もそう言うので、けっして誇張ではな
いのでしょう。たしかに竹ならば骨が折れる覚悟で受けることができても、木が倒れてきて受け止められる人間はいません。倒す方向を力でコントロールすることもできず、皮の暑さゆえに竹よりも切り離しにくいため、倒れながら幹が回転するのです。慣れない足場と、予測できない木の動きなど、間伐とは重症や死に直結する可能性が
つねに付きまとうようです。


posted by 被災地NGO恊働センター at 00:00| 佐用レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月10日

〜佐用からの現地レポート〜”オヤジの横やり”−NO 6

またまたオヤジの横やりで申し訳ありません。自己満足とは分かっていながら、どうしてもお知らせしたくなりましたのでお許し下さい。

 11月29日の朝日新聞夕刊の特集『ニッポン人・脈・記 木よ 森よJ』の見出しが、−炭焼きは地球を救う−というものだったので書きたくなりました。このレポートで何度かお知らせしましたが、私たちは来年の2月11日〜13日の3日間、水害被害に遭った兵庫県佐用町の復興を支援しようという思いで、竹炭焼きのコンテストを行い、また最終日の13日には復興祭をやろうと企画しているところです。前述の同紙の見出しをお借りするならば、「炭焼きは佐用を救う!」というノリでこの1年数か
月佐用に通い続けてきました。
伝統ある「上月竹炭組合」のみなさまに指導して貰いながら、被災地NGO恊働センターのスタッフや阪神間の大学生が炭焼きの技術を習得してきました。上月竹炭組合のみなさんは、自分の畑に「マイ窯」を持ってこだわりの竹炭を焼いています。もちろん私たちが焼く竹炭の品質は、同組合の人たちが焼いている品質には足元には及ばないレベルです。

 さて、竹炭の効能は、調湿・脱臭・浄化などとよく知られており、また竹炭焼きの工程から採取できる「竹酢液」は、畑の害虫除けや土壌改良にも効果があり、またお風呂に入れると皮膚が荒れ症の人には効果適面と喜ばれています。こうした竹炭の良さをもう一度見直しつつ、山林荒廃の原因の一つが竹林である現実と向き合い、竹炭の有効活用はじめ竹そのものの加工品にもチャレンジしていきたいと考えています。佐用の地元の若者が取り組み始めたのは大きな変化であり、まさに小さな取り組みから佐用が変わるという一歩を踏み出しています。まさに「炭焼きは佐用を変える!」という第一歩だと思っています。

 余談ですが、冒頭で紹介した朝日新聞特集の人脈記「木よ 森よ」がスタートしたのは、私たちが佐用町奧海(おねみ)の山林整備に入った二日後の10月25日です。毎日、ドキドキしながら読んでいる次第です。

                    佐用町を支援する市民ネットワーク・事務局
                            被災地NGO恊働センター
            村井雅清
posted by 被災地NGO恊働センター at 11:27| 佐用レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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